平成25 年度東京都写真美術館コレクション展 「写真のエステ 五つのエレメント」

東京都写真美術館では毎年テーマを設けて、コレクションから選りすぐられた名作をご紹介しています。今年のテーマは「写真のエステ」です。19世紀の初期写真から現代作品まで、写真の美をめぐって、これから三期にわたってさまざまな表現傾向をご紹介してゆきます。第一期「五つのエレメント」は5月から開催です。

18世紀ドイツの哲学者バウムガルテンは、「感性学」を意味する「エステティカ」 (Aesthetica)という学問を提唱しました。このエステティカは、やがて近代日本に伝来して「美学」と訳されました。現在一般に普及している「エステ」または「エステティック」という和製語は、全身美容術を意味しますが、元々は 18 世紀西洋で生まれた「感性学」から派生しています。「エステ」はたんに人間の身体を美しく変える術だけではありません。自然界の現象や「私」の外にある様々なものを美しく感じ取る術であり、美しいと感じる「私」の心と感性を育む術でもありうるはずです。

佐藤時啓《Breath-graph》より

川内倫子《イリディッセンス》より

この展覧会では「写真の美しさはどこにある?」をテーマとして、29,000 点を超える東京都写真美術館の豊富なコレクションのなかから、企画者である私が感じている写真の美の在り方を選びとり、五つのエレメントに分けて紹介します。「光」「反映」「表層」「喪失感」「参照」というエレメントを手がかりとして、19世紀の初期写真から現代写真まで、当館のコレクション作品をたどりながら、美をめぐる数々の表現に目を向け、そのたたずまいを味わい、趣きを愛でてください。
「写真」は文字通り「真を写す」と言いますが、写真から「真実」を知ることよりも、「美」の豊かな広がりを感じ取ることが、時には大切なのではないでしょうか。「写真のエステ」をとおして、心の内に今までと異なる感性のチャンネルが開かれてくる機会となれば幸いです。
企画・構成=石田哲朗(東京都写真美術館/学芸員)

 

【開催期間】2013 年5 月11 日 (土)―7 月7 日(日)
会場:東京都写真美術館3階展示室
開館時間:10:00~18:00(木・金は20:00まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日:毎週月曜日(ただし月曜日が祝日の場合は開館し、翌火曜日休館)
観覧料:一般 500(400)円/学生 400(320)円/中高生・65歳以上 250(200)

協賛】凸版印刷株式会社

【お問い合せ】03(3280)0034

【公式ホームページ】 https://syabi.com/

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