インドの子どもたちの学びへの意識向上を「アートの力」で支援 学校の壁面がキャンバスになる国際芸術祭「ウォールアートフェスティバル」 2013年度の活動報告会を開催

NPO法人ウォールアートプロジェクトと貝印株式会社は、2013年2月16日(土)~18日(月)にインド マハラーシュトラ州で開催された、インドの子ども達を支援することを目的とした国際的芸術祭「ウォールアートフェスティバル(以下 WAF)2013」の活動報告会を、貝印のカイハウスにて5月17日(土)に開催いたしました

WAFは、インド農村部にある学校の校舎の壁をキャンバスに、日本とインドのアーティストが10~20日間滞在し、現地の子どもたち、村人たちと交流を通じてアートを作り上げる芸術祭です。
子どもたちが、学校で教育を受ける機会が十分に得られない、あるいは、格差社会の中で大人たちが教育にあまり関心を持つことができないなど、教育の問題点を抱える地域に出向き、村人と力を合わせて芸術祭を開催。アートを通じて少しでも学校に興味を持ち、学び始めるきっかけを作りたいと、継続して開催しております。
初開催の2010年には、インド北東部のビハール州スジャータ村の「ニランジャナスクール」にて、3日間で4000人の来場者を集めました。以降2011年、2012年と継続する中で、子どもたちにアートの力を伝えると同時に、学校の入学希望者が増加。周辺の教育熱を高める結果に結びつきました。
第4回となる2013年は、会場をインド西部のマハラーシュトラ州ガンジャード村「ジーワンシクサンスクール」に移し、2月16日〜18日(月)の3日間開催しました。アーティストたちとともに芸術祭を開催した生徒たちの中には、「先生や友達と全然口をきかなかった子が話すようになった」「授業に積極的に参加するようになった」など、学校に対する価値観が目に見えて変化したことが報告されています。
この活動を、日本でも多くの方に知っていただくために、協賛企業である貝印との共同開催で5月17日(金)、貝印カイハウスにて報告会「小さな村の大きな芸術祭」を実施いたしました。

 

当日は、プレス関係者や支援者を含む約50名がカイハウスに来場いたしました。まずは、本場の味を再現したインドのカレー(昼の部)ミルクティー「チャイ」や手作りクッキー(夜の部)が振る舞われました。
また、2013年度のWAFに参加した画家の大小島真木(おおこじままき)は、インドで描いた壁画のモチーフの一部である「翼を持つ子ども」を、公開制作で再現。公開前から時間をかけて描いたアクリル絵の具による制作の仕上げ風景に、来場者は「プロの方がこんな大きな絵を仕上げるところなどなかなか見られない」と見入る方が多くいらっしゃいました。同じく今回参加した未来美術家の遠藤一郎さんはインドで制作した「GO FOR FUTURE」のメッセージが添えられた大きな旗を持ち込みました。来場者にメッセージを書いてもらい、インドに持っていき、さらに現地の人たちにもメッセージを書いてもらうことで日本とインド合作の作品を作るためです。報告会が始まる前から、多くの来場者が各アーティストの作品に触れ、今回の参加アーティストたちの思いを各々感じ取っていました。

 

2013年度は、会場をインド西部のマハラーシュトラ州ガンジャード村「ジーワンシクサンスクール」に移し開催
2010年から3年間開催してきたインド北東部、ビハール州の会場を、2013年はインド西部のマハラーシュトラ州ガンジャード村「ジーワンシクサンスクール」に移しました。これについて、報告会に参加したWAPの代表であるおおくにあきこさんは「芸術祭を開催すると言っても、当初、村人たちは何が始まるのかわからず、とまどいぎみにスタートしたが、いったん開催してみたら、すぐに納得して、自分たちが村の教育整備に貢献できることに喜びを感じてくれた。さらに、回を重ねるごとに、またこの時期が来たと楽しみにしてもらえるようになった。現地での参加者も増え、我々が伝えたい事が浸透したと感じたので、今後は村人たちが自主的に開催して欲しいとの思いを込めて、あえて会場を移すことにした」と語りました。また「将来的には、2、3年ごとに会場を移し、各地の農村部で助け合いながら芸術祭を開催。開催地の点と点を線で結び、お互いの地域にエールを送るような大きな流れを作っていきたい」との思いも来場者に伝えていました。

 

アートは、自分と相手との教えあいがぶつかった中に、新しいものが生まれる可能性を秘めている。
2011年から参加している未来美術家の遠藤一郎(えんどういちろう)さんは、「参加して思うのは、現地の方との対話やコミュニケーションが大切だということ。文化が違う人同士、価値観が違う人同士が、お互いに教えあい、ぶつかったところに新しいものが生まれる可能性がある。だからこそ現地の人と一緒に作り上げるWAFは面白いし、子どもたちに学ぶ楽しさを伝えられるのでは」と語りました。

2014年開催に向けて早くも始動!2013年10月に国内の栃木県さくら市にて開催
2013年度の活動が終了し、早くも2014年度に向けて活動が始まっています。2014年度は2月15日(土)~17日(月)の3日間を予定しており、本年度参加した未来美術家の遠藤一郎さん、現地で自然光ダンサーとして子ども達と共にミュージカルを作り上げた高須賀千江子(たかすかちえこ)さんをはじめ、水川千春(みずかわちはる)さんが、アーティストとして新たに加わることになりました。
また、日本で初めての本格的なWAFが、2013年10月26日(土)、27日(日)に、栃木県さくら市で開催予定です。さくら市は、インドに渡り、タゴールに絵を習った荒井寛方の郷里でもあり、地元と一丸となっての取り組みがスタートしています。

3331アーツ千代田にて、報告会開催決定
来る6月14日(金)19:00〜、3331アーツ千代田での報告会開催が決まりました。詳細はオフィシャルウエブサイトにて。

WAF概要
国際的芸術祭ウォールアートフェスティバルは、インドの子どもたちにアート
の力を通じて、学ぶことへの意識向上や興味を持ってもらう事を目的とし、
インドの農村部の学校を舞台に、2010年から毎年開催しています。
2013年2月に4回目を無事に終え、2014年2月に5回目を開催する
予定で準備を進めております。
日本とインドのアーティストが10〜20日間村に滞在し、教室内部や廊下の
壁をキャンバスに、壁画などのアート作品を制作。完成した作品をフェステ
ィバルの3日間、入場料無料で一般公開しています。
毎回、日本から30〜50人のボランティアが渡印。3000人〜5000人の来場者を記録しています。学校での開催の
ため、基本的に1年未満で壁は白く戻し、次の開催を待つという循環もこの芸術祭の特徴です。

インドの子どもたちの実状
インドでは、識字率が50%以下と言う地域もあり、学校で教育を受けることが当たり前ではありません。子ども達は農作業の手伝いや、都市部での親の出稼ぎに連れて行かれるなど、教育の機会は保障されていないのが実状です。

WAFの目的
このような状況にあるインドの子どもたちや、それを当たり前の様に考える
保護者に、「学校でこんなに楽しそうなことが起こっている」ということを示し
学校や教育に意識を向け、考えるきっかけを作ってもらう事を目的として
います。そして、学ぶことの楽しさ、意義を感じてほしいと願っています。

 

 

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