近頃、様々なメディアで取り上げられ、情報通の方でなくとも知り得る存在となった“京都国際マンガミュージアム”。
世界各国のマンガをおよそ30万点以上有するという、世界的に見てもとても珍しいマンガの博物館です。
さて、日本の文化の一つとして世界に誇れるアートといえばマンガであることは揺るぎない事実ですが、何といっても博物館というのがユニークですよね。
しかも、館内ではどこでマンガを読もうが自由。図書館のような息苦しさも無く、マンガが持つ独特のライトな雰囲気もその空間を作る要素となっているのではないでしょうか?また、子供や外国人が多いのも特徴でしょう。
体験型の博物館というのは数多く存在してはいますが、マンガの場合は直接アートに触れ、世界観にどっぷりと浸かれる唯一のアートかもしれません。映像なども同様かもしれませんが、どうしても表現をする際に“他人”が入り込みます。
たまたま、その場に1人しかいなかったとしても、その映像を操作する方がいたりしますので、完全に求めて孤独にアートを楽しむことは博物館内などでは困難です。
しかし、マンガとアートと捉えるのであれば、孤独に楽しむことが可能ですし、そうあるべきです。勿論、複数人と読んでも構いませんが、通常1人で手に取って読みふけりますよね。
当たり前のように接していたマンガも、冷静になって考えるとアートとしての新しい形を表現するように感じさせてくれます。
また、面白いのが緑の芝生が生い茂っている中庭で、ごろ寝しながら思い思いの時間すごせるというのです。弁当を食べたりしながらマンガを読む人、マンガを日よけにしながら昼寝をしている人(本当は駄目ですけどね…)、マンガを読まずただ日向ぼっこをしている人。
とにかく自由なスタイルはこの博物館のウリなようですね。お固い部分は一切なく、ほぼ入館者のマナーに委ねられるというのも、これまたユニークなシステムですよね。
マンガというアート作品をメインにしていると、ここまで博物館の雰囲気を変化させられるものなのか…。そういったことでも驚かされる、素晴らしい博物館ですよね。
普段はマンガ喫茶に籠っているという人は、ちょっと息抜きにでもこの京都国際マンガミュージアムを利用してみてはいかがでしょうか?ただ漠然と見ていたマンガについて、何か新しい発見をできるチャンスかもしれませんよ。