どの雑誌やウェブの企画でも“ファッションスナップ”が行われています。
道行くオシャレな方々をスナップする訳ですが、これが案外雑誌を分けて見てみると面白かったりするんです。
勿論、モードな雑誌などであればパリ・ミラノ・ロンドンと、シーズンコレクション期間中に歩いているファッショニスタをスナップしています。
トレンドアイテムというか、高級な服や小物をモードに着こなすファッショニスタという雰囲気で、どこか頭ひとつ抜けた人たちばかりです。
逆に、10代をメインにしている雑誌などであれば、原宿を闊歩しているティーン達をメインにスナップしますよね。
どことなく、まだこなれていない雰囲気もありますが、とにかく目立つことが重視といった、これまたユニークな印象を与えてくれます。OL向けの女性誌や、ストリート向けの雑誌などになると、オシャレなショップが立ち並ぶエリアでトレンドアイテムに身を包んだ方々をスナップします。
トレンドを身にまとうのが個性的かどうかは分かりませんが、とにかく個性的な雰囲気を持つオシャレさんが中心にスナップされています。
こういったファッションスナップというのは、本当に廃れずに未だにメインの企画として紹介されていますが、実はこのスナップ写真だけを見比べてみると、本当に時代が分かるアート作品として、出版できるのでは?なんて思ってしまいます。
10年前と最近発売されたものを比べれば、一目瞭然でしょう。とにかく、時代を感じますね。来ている服装は大きく変わっていないかもしれませんが、ヘアやメイクに小物。このあたりがやはり洗練されていっています。
パリやロンドンなどは、すでに何かが定着している感があり、大きく変化は無いですが、東京の変化には驚かされます。
やはり、ファッションもアートも東京という場所柄、動きが並の早さでは無いということが、スナップを通じて分かります。高感度な人々が常にこの街を訪れては、発信していく。
この、動きは数年前だろうが今だろうが変化はありません。そう考えてみると、東京ってやぱりすごい街なんだな…。と感じます。
雑誌を見て“またファッションスナップか…”なんて方も少なくないとは思いますが、ファッションスナップから分かるリアルなその都市の風景というのは、案外見過ごせないかもしれませんね。