『アンドレアス・グルスキー展』レポート!!

国立新美術館で本日より開催される『アンドレアス・グルスキー展』レポート!!

日本ではまだ余り知られていない存在ですが、ドイツの現代写真を代表する写真家の一人であり、グルスキーの作品は現在、現役写真家で史上最高値を更新している。
ドイツ写真の伝統から出発したグルスキーは、デジタル化が進んだ現代社会に相応しい、すべてが均等に広がる独自の視覚世界を構築し、群集や巨大建築物、自然風景など被写体は様々。独特の着眼点で選んだモチーフをパノラミックな視点からとらえ、デジタル編集によって作品を巨大で緻密な作品に仕上げるスティッチング技法 (複数に切り分けた写真をつなげ合わせて1枚画にする技法) がグルスキーの特徴と言える。

2001年にニューヨーク近代美術館「MoMA」で個展を開催。その年の11月に行われた「クリスティーズ・ニューヨーク」のオークションでは、「Montparnasse,1993」という作品が予想落札価格のほぼ2倍の60万ドルで落札され話題になった。さらに、2007年2月「ササビース・ロンドン」での現代アートオークションで、代表作の「99-Cent II, Diptych,2001」が334万ドルというオークションでの写真作品の最高落札価格で落札された。
そして、2011年の「クリスティーズ」のオークションにおいて「Rhein II」が、現役写真家の作品としては史上最高額となる約433万ドル(約3億3300万円)で落札された。
マドンナやエルトン・ジョン、ミハエル・シューマッハ、トム・フォードなどの著名人にファンが多い。

1980年代の初期作品に始まり、《99セント》(1999年)、《ライン川II》(1999年)、《F1ピットストップIV》(2007年)、《ピョンヤンI》(2007年)、日本に関連した《東京証券取引所》(1990年)や《カミオカンデ》(2007年)といった代表作から、最新作《カタール》(2012)にいたるまで、グルスキー自身がキュレーションした約65点の作品が一堂に会す。
圧倒的なスケールの作品が衛星からの画像を基にした「オーシャン」シリーズ(2010年)や、川面を写す「バンコク」シリーズ(2011年)など衛星からの画像を基にした「オーシャン」シリーズ(2010年)や、川面を写す「バンコク」シリーズ(2011年)など、その作品は近年ますますコンセプチュアルな様相を強めている。

【インタビュー】

ベッヒャースクールが与えた影響
私はベッヒャースクールで制作に対する多くの影響を受けが、建築写真を撮る時、ある程度被写体から距離をとる事、天候は曇の日がベストだと学んだ。でも時にはそうゆうことを忘れ、全く逆の、あるいは別の手法で撮影に挑むこともしてきた。
「カタール」「カミオカンデ」はまさにベッヒャーで学んだ事のすべてだ、標準レンズを使って撮っているが、小津安二郎も同じ手法で撮影していたと記憶している。
また、私は写真一家のもとに生まれ、祖父もプロカメラマンで父は広告写真家でした。その環境の中で過ごしたことも現在の制作に影響を与えている。

どのようにして被写体を選ぶのか?
私は色々なものに目を通しアーカイブにして、イメージする。例えばカミオカンデについては一度雑誌で見たが、その時はあまりいいイメージの写真ではなかった。私ならもっと違ったモノが作れると思った。日本に来た時に許可をとって撮影することができた。最初の現場では水は張ってなかったんだ。イメージでは水があったほうがいいと思いあとで加えている。

今回の展示ついて
非常に満足している。私自身でレイアウトを考え同じ壁に絵が重ならないように工夫している。
改めて2013年の私が自分の作品をどのように捉えているのかを存分に観ていただける展示となっている。

ここまで大きい額に入った写真を普段あまり目にすることがないだけに、本当に圧倒されてしまうが、是非近づき凝視してグルスキーの加えた“実際になかったモノ”を探してみても面白いかもしれない。
また音声ガイダンスには作品紹介だけでなくグルスキーにより選曲された曲が収録されている。ガイド機をお忘れなく。

【概要】
アンドレアス・グルスキー展
7月3日〜9月16日
国立新美術館(東京都港区六本木7−22−2)
tel: 03-5777-8600(ハローダイヤル)
10:00〜18:00(金〜20:00、入場は閉館30分前まで)火曜休
入場料1,500円
http://gursky.jp/
※2014年2月1日〜5月11日、大阪・国立国際美術館へ巡回


Andreas Gursky アンドレアス・グルスキー
「ベッヒャー派」の一人、現代ドイツを代表する世界的アーティスト
アンドレアス・グルスキーは、1955年に旧東ドイツのライプツィヒで生まれ、幼少期に西ドイツに移住しました。 1977年から1980年まで、エッセンのフォルクヴァング芸術大学でオットー・シュタイナートやミヒャエル・シュミットらの指導のもとヴィジュアル・コミュニケーションを専攻し、その後、1980年から1987年まで、デュッセルドルフ芸術アカデミーで写真界の巨匠ベルント・ベッヒャーに師事しました。 そして、カンディダ・ヘーファー、アクセル・ヒュッテ、トーマス・ルフ、トーマス・シュトゥルートらとともに、ベルントと妻ヒラの指導を仰いだ「ベッヒャー派」の一人としてその名を知られるようになります。グルスキーは、2010年よりデュッセルドルフ芸術アカデミーの自由芸術学科を担当し、後進の指導にあたっています。

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