「具体派アーティスト「山崎つる子」の存在感」

まだまだ暑い盛り上がりを見せているのが、ヴィネチア・ヴィエンナーレ。日本人の田中功起さんが特別表彰を受賞したことでも、非常に話題になりました。

これから、どんどん日本人アーティストへの感心の目が、世界中から向けられることは間違いないですし、これを機に日本人自体もアートへの関心が高まってくれたら良いなと思います。

さて、今回はそんなヴィネチア・ヴィエンナーレとは関係ないのですが、日本のアートシーンを語る上で外せない人物を紹介したいと思います。そのアーティストは山崎つる子です。長年のキャリアを積んできている彼女のことを、思いのほか聞いたことが無いという方も少なくないかもしれません。

「具体美術協会」という、比較的アバンギャルドなコンセプチュアルなアートを推進する協会の創立メンバーの1人なのです。1950年代という時代から活動を初めており、ブリキの支持体に塗料を用いて、様々なインスタレーションを行っていました。勿論、その後の作品ではドローイングなども多く発表しています。

しかし、何故かあまり評価されていないのです。しかし、中には山崎を評価しているアート評論家やアーティストも多く、その独特な世界観というのは、まさしく唯一無二の存在としてもとれてしまうのかもしれません。

基本的にこの具体派には様々なアーティストが在籍していますが、多くアーティストは油絵です。しかし、山崎の意とするアートというのは、そういったありきたりな材料で作り出す世界観では満足いきません。

工業用の塗料などを中心に使っており、ラッカー、アリニン染料、ビニールシンナーなど普段、絵画用では無い素材を使います。

しかも、キャンパスとなるのはビニールにアクリル、ブリキ板などのこれまた工業用の製品。工事現場で良くみるような、あの道具が年々錆び付いてくるあの独特な感じや、退廃的で人工的な雰囲気も魅力となるのが、山崎に作品であると言えますね。個展などで作品を見れば分かりますが…あの、道路整備に使うような、トラ模様のアクリル板に何かをドローイングしている「Work」は逸品です。

様々な思惑を張り巡らせて作られる作品群は、今の時代だからこそ、我々の心を打ち抜くはずです。これを機会に、山崎つる子の世界にどっぷり浸かってみてはいかがでしょうか?

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