ガラパゴスのアニマル・アート/ネイチャー・アート 1

エメラルドグリーンの海に浮かぶ100余りの島々

人間は様々な体験をしながら成長し続ける。

多種多様の経験が人間を育て、歳を重ねるとともに身体や心に年輪を築き上げる。

この年輪が、一人の人間の進化の証となる。

生物学的には人間の個体そのものも、チンパンジーから進化した動物と考えられている。

類人猿から進化した人間は、四足歩行をやめて二足歩行をするようになり、脳の発達とともに身体の構造も徐々に変化した。

ダーウィンが提唱した進化論は、ガラパゴス諸島に生息する動物たちを観察することによって生まれたとされている。

 

ガラパゴス諸島は、東太平洋上の赤道直下に位置する島々の総称だ。

島の名称はゾウガメの甲羅が馬の鞍に似ていることから、スペイン語で馬の鞍を意味する「ガラパゴス」に由来している。

地理的な正式名称は「コロンブスの群島」を意味するコロン諸島だ。

この島々が人間に発見されたのは1535年のことだとされている。

スペイン人の司教フレイ・トマス・デ・ベルランガが、かつてのインカ帝国の領内に伝道師として渡る航海の途中に偶然発見したのが起源とされているのだ。

人間の目に触れてからはまだ僅かの歳月しか経過していないが、島々の誕生は気が遠くなるような太古の昔のことだ。

500万年前から1000万年前にかけて続いた火山活動によって、数々の島々が形成された。

この火山活動は今でも続いており、2009年には諸島西部のフェルナンディナ島で噴煙が巻き上がった。

ガラパゴス諸島は、エクアドル本土から西方約900キロの位置にある。

正確な島の数は知りえないが、123の島に名前がつけられている。

諸島の範囲も極めて広く、最も北のダーウィン島と南のエスパニョラ島は220キロ離れたところに浮かんでいる。

最も面積の大きな島は西部のイサベラ島で、4588平方キロの島内には海抜1708メートルのウォルフ火山が聳え立っている。

 

1978年に開催されたユネスコの第2回世界遺産委員会で、ガラパゴス諸島は自然遺産の第1号の一つとして登録された。

世界遺産登録の条件を全て満足する中でも、地質学過程と生物進化を代表する顕著な見本と、絶滅の恐れのある種の生息地が高く評価されたのだ。

ところが、約30年後の2007年には、逆に危機遺産リストにリストアップされてしまった。

世界遺産登録当時には2万人足らずだった年間入島者数が、2006年には14万人を超えるまでに急増した。

これによって環境汚染や、過剰な漁獲、密漁、外来動植物の繁殖などが発生し、ガラパゴスの生態系が重大な危機に晒されてしまったのだ。

その後のエクアドル政府、チャールズ・ダーウィン財団、島に暮らす人々の様々な取り組みが功を奏し、2010年に危機遺産リストから除外された。

 

ガラパゴスの自然を守るには、ガラパゴスには近寄らないことに違いない。

でも一生に一度ならば、わがままは許してはもらえまいか。

長年の夢を叶えるべく、ガラパゴスに向かった。

 

南アメリカ大陸を流れ太平洋に注ぐグアヤス川沿いに広がるグアヤキルから飛行機に乗り込み太平洋上を飛ぶ。

1時間半あまりのフライトで、窓の下にガラパゴスの島々が見え始める。

島々の間にはエメラルドグリーンの海の色が広がる。

飛行機が高度を下げるに従って、島々の入江の輪郭が鮮明になり、ガラパゴスの自然への期待が大きく膨らんでくる。

バルトラ島に建設された空港に降り立てば、ガラパゴスの土を踏みしめていることになる。

空港施設から一歩出るだけで、世界中どこを探してもガラパゴスでしか見ることのできない動物や自然に出会うことになるのだ。

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