英国の作家J・R・R・トールキンの名作ファンタジー小説に出現するキャラクター「ホビット」。
スウェーデンのムスコ(Muskoe)島に、この「ホビット」の村のような住宅地を作るという計画が持ち上がっているようです。
自作でホビットハウスを作ってしまうことでも有名なサイモン・デール(Simon Dale)氏によると、ホビットこそ環境に優しいエコな生活を実践する模範であるとのこと。
ムスコ島は、スウェーデンの首都であるストックホルム中心部よりおよそ40キロメートルほど離れた島で、非常に穏やかで緑が多い素晴らしい場所です。
サイモン・デール氏は、このムスコ島に30戸を超えるホビットハウスの建設を予定しています。
来年の半ば当たりに竣工が始まり、数年掛かりで“村”を作り上げる計画なのだそうです。
建築想定されている家は、小説の主人公ビルボ・バギンズの家と良く似た作りとなっており、窓にドア、壁などの至る所には、天然素材の温かみを利用した、曲線を中心とした内装になっています。
天井は3.5メートルの高さという広々とした、解放的な空間も魅了的です。
しかし、ホビット達が生活するワケでは無いので、都会からリフレッシュのためにやってくる方々を想定して、それなりに現代的な施設や機能を準備する予定はあるようです。
とはいえ、同氏の考える“最新でハイテクな設備”は、薪ストーブの横の電磁調理器だということです。
まぁ、火を起こすところからだと、キャンプ場になってしまいますからね…。
この建設のキッカケとして、自分自身のホビットハウス生活の経験が関係。
現在も、ウェールズ西部ラマスの、ホビット式エコビレッジに、家族と共に10年間暮らしているとのことです。
そもそも写真家という職業柄、アースハウスの建設に情熱を燃やしているとことも関係しているでしょう。
スェーデン自体、近年環境に優しい都市再開発が行われていますが、ホビットハウスは別だそうです。
持続可能な環境のためには、目新しい最新機器ではなく、よりシンプルに生活することを目的にしているとのこと。
ムスコ島自体、「夢の農園(Droemgaarden)」と題するプロジェクトの拠点でもあり、この計画の成功により、島の雇用創出に活性化にも繋がります。
およそ、住宅350戸が建設される予定の「ホビット村」。
是非、完成のあかつきにはお邪魔したいものです。