「アートユニットNerholの打ち出す、ディストーションフォトが秀逸」

写真を歪ませ、被写体を異次元的な雰囲気に仕上げるアプローチで話題となったアートユニット「Nerhol(ネルホル)」。

原宿のバカントで個展が開かれていました。

Scene to know(シーン トゥ ノウ)というタイトルのこの個展は、とにかく薄気味悪いディストーション加工がなされた写真が多数展示され、アート界に衝撃を与えました。

この作品は、過去1年にバカントに足を運んだ人々の顔を3分間連続撮影し、その後に写真を切り刻んで新しい作品に作り上げた、というものでした。

 

 

人と時間、そして空間の交わりを表現した彫刻作品は、今までに無い独特な世界観を打ち出すことに成功しました。

この作品を見ていると、どうも人間の裏の顔というか、本質に隠れている部分が露になるような、何とも消化不良な気持ちになります。

何となく古典的なアプローチながら、どこか新しく感じさせるの実力というのが、このNerholの人気の理由なのかもしれません。

 

このNerholなのですが、練ることと掘ることに由来しているネーミングだそうです。

やはり、そのコンセプトなのですが「肖像画や、レタッチなどが無限に可能なポートレートの真正性を疑うこと」、これが作品作りの発端となる事柄だったようです。

アートフェア東京2013年では、段差のように1枚づつカットを施された女性のポートレートが高く評価されており、Beacon Prizeという賞を受賞します。

写真を掘る、という感覚はあまり聞かなかったので、新しいアプローチと捉えても間違えは無いでしょう。

カメラをぶらす、ということでは無いので、ブレというより歪みという不安定な精神状態を現す表現方法となっているのが独特です。

しかも、写真を元にしているのに、エディションがつかないというユニークな方式もポイントです。

一見、現代アートの最先端のような一方的で暴力的なイメージの作品なのですが、今回は1年間同所を拠点に撮影しているだけに、どこか繋がりのある一貫性を感じます。

これからも、こちらが創造し得ないような新しい世界観を作り出してくるだろう、このNerhol。

全く新しいアプローチで、アート写真の世界を塗り替えていってほしいと期待しています!

 

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