日々多様化している文化。
そんな文化が生み出す様々な動きや、背後に見える関係性、そしてそれによって引き起こされる多様な関係性。
この文化に対し、その場所に生きる人々や状況をリポートしているのが、MASSAGEという雑誌です。
2004年に創刊されており、今年なんと5年ぶりに発売されるとして、ちょっとした話題となっています。
今号で9号目となるようですが、特集される内容はずばりインターネットカルチャー。
自分も、ネットカルチャーの中にどっぷり浸かっている一人なのですが、そんなネットが引き起こす、様々なカルチャーに迫って行く内容となっているようです。
ネットカルチャーの革命と言えば、まずは音楽でしょう。
Myspaceをはじめ、Soundcloudやbandcampなどの音楽サイトで生まれた天才アーティストは数知れません。
もし、ネットが発達していなかったら、今の音楽業界は無かったでしょう。
さらに、ヴィジュアル。
このヴィジュアル関連も、ネットの力が多大であることが分かります。
素晴らしい作品やアートワークなど、インターネットカルチャー無しではなし得なかった、言っても過言ではありません。
と、いうことで、今回のMASSAGEでは、この音楽とヴィジュアルの2つを軸にした特集が組まれているようです。
まず、ヴィジュアル自体ネット上で即共有される状況になっています。
そして、そのヴィジュアル自体が、投げっぱなしのような状態では無く、コミュニケーションのツールとしても活用されています。
今号で、JOE HAMILTON、LUKE WYATT、ENRICO BOCCIOLETTI、など、このインターネットを通じて多大な影響を与えたアーティストが紹介されています。
勿論、CGアーティストにグリッチアート、ネットアートなど、インターネットありきのアートワークを展開するアーティストも紹介。
ヴィジュアルと共に、インターネットカルチャーと色濃く接している方々が多い特集されるようです。
そして、音楽。
今の時代、もはや、レコードやCDなどを必要とせずに、PC1台でレコードショップ並みの音楽を保存できるようになりました。
そして、毎日のように音楽サイトを通じて、新しい才能が自らの音源をアップし続けています。
そうした所から生まれた新しいジャンル、VAPORWAVEにSEA PUNK、GORGEなど、インターネットの広まりと同時に流行したジャンルも徹底分析されているようですので面白そうです。
確実に創作の幅と可能性を広げることとなったインターネット。
新しいアートカルチャーの背景に、このネットを無視することは、今どんなに徹底しても難しいでしょう。
当たり前になり過ぎて、意識することの無かったインターネットの影響。
こういった側面から、今一度考え直し、さらに今後の展開を想像していくことも時には大切なのかもしれませんね。