「レアンドロ・エルリッヒ―ありきたりの?展で、新しい体験を!」

金沢21世紀美術館と言えば、言わずと知れた国内でも指折りの現代アートの今を楽しめる素晴らしい美術館です。

そして、その金沢21世紀美術館と言えばのスイミング・プール透明の樹脂が水面の見立てになっているので、実際には水では無いのですが、水面の下に行く事ができ、上から、そして中から不思議な空間を楽しむ事ができる恒久展示作品として現在でも展示されています。

こういった、視覚を利用したユニークなインスタレーションを続けている天才アーティストであるのが、レアンドロ・エルリッヒです。

このレアンドロ・エルリッヒが国内で多くの人々に知られることとなったキッカケもこのスイミングプール。

 

金沢21世紀美術館と縁の深いレアンドロ・エルリッヒの個展が、5月3日から8月31日まで同館で行われています。

ありきたりの?と、付けられたタイトルには、開館10周年を記念するに相応しいユニークな作品が展示されています。

今まで公開をしてきた様々な作品のアーカイブはもちろんの事、新作も数点展示されているということで、アートファン必見の展示となっている事は言うまでもありません。

 

ブエノスアイレスに生まれたレアンドロ・エルリッヒは、まだまだ若いながらも、その才能を世界中に認められている注目のアーティストです。

ヴェネツィア・ビエンナーレなど数多くの国際展に参加、大地の芸術祭越後妻有アートトリエンナーレ瀬戸内国際芸術祭など、数多くのアートフェスティバルに参加しており、とにかく注目度の高い作品を生み出し続けています。

妻有の家という作品においては、基本的に存在しないはずの空間を変形させたもので、視覚に訴えたユニークな作品です。

エレベーターに入り込むと、結果的にそこには永遠に続く終わりの無いシャフトが見えていたり、穴などを覗くと永遠に続いているような、そんな廊下の映像が見えたりします。

どうやら、近頃では100個のスピーカーを使って、トロッコ列車の走る音を順番に流すという、聴覚に訴えかける作品作りも行っているとのことで、5感で感じさせる様々な試みを常々行っている事が見て取れますよね。

さて、レアンドロ・エルリッヒの作品を見ていると、とにかく意味があるのか無いのか以前に、楽しさが先に来ます。

どういった事が、実際は難しいコンセプトがあるのかもしれませんが、ただただ笑いって凄いだの、どうなっているのだの…ユニークな作品ばかりです。

アートが分からないだろう子供も楽しめるというのは、このレアンドロ・エルリッヒの作品の特徴のひとつでもあります。

実際、彼自身は作品に触れた時の人々の反応も想像しながら作ると言う事を、どこかのインタビューで言っていました。

現代アーティストにありがちな、一方的で狭いコミュニティーの中で光る存在とは違い、非常に広い視野である事が伺える珍しいアーティストです。

アートを作る時には、そもそもアイデアに優越をつけることでは無く、全てをフラットな立場として考えてシェアし、そこから新しいものを作っていくという事が大切です。

決まりがある訳では無い世界にも、それとなしに様々な決まりがあり、固定観念もあるでしょう。

そこを、どういった形で打ち破れるかが、現代アートの難点です。

何か、行き詰まってしまった時も、レアンドロ・エルリッヒの作品を見ると、自由で良いんだ…って思えてしまうのが、とても幸せですね。

さて、まだまだ8月の末日まで開催されている、レアンドロ・エルリッヒ―ありきたりの?展。

まだ、このアートに触れていないという方は、是非是非チェックしにいってみてはいかがでしょうjか?新しい世界を見る事ができる、最高のチャンスです!

関連記事

アーカイブ

ページ上部へ戻る