音楽シーンを語る時に欠かせないのが、女性アーティストなのですが、何といってもテクノミュージシャンに徐々にこういった女性の姿が目立ってきた事がシーンを面白くしています。
DJやテクノとなると、どうも男性よりのイメージがあるのですが、別に性別などは一切関係なく、女性目線での新たな音楽世界を切り開いている、そんな人物が多く現れたのです。
まず、ポイントとしては女性だからという内容の曲ではないという事です。
そもそも話なのですが、感覚は女性男性で違って行きますが、結果的に電子音ですので、ロックなどとは少し違い聞いただけでは違いが分かりません。
しかも、人によってはごりごりのテクノだったり、または歌を入れたアンビエントだったり…。
そういった意味でも、女性の活躍するべき音楽シーンでもあると思っても良くなってきたんですよね。
R&BやHIPHOPの世界というのは、実は女性DJも数多くいますし、クラブなどでも必ず一人二人は組み込まれています。
基本的には、そういった状況としては本当に男性客を盛り上げるという意味合いもあり、少しお飾り的な要素も濃いところもあります。
それって、本人達も気がついているでしょうが、まぁちやほやされたり、女性同士であれば格好良い!と、いう事で悦に入る事ができるある意味での、最高のポジションにもいれます。
また、エレクトロとなってくると、かなり女性のDJも増えて行きます。
その理由には、やはりロック感とメロディアスである事、さらには勢いの良い音楽ジャンルでもあるので、失敗しづらいという事もあります。
また、エレクトロミュージックはファッションシーンとも強く結びついているので、結果的にはファッションとしてのDJスタイルを併用している、というような展開となっています。
そういった意味でも、毎回斬新なファッションスタイルで現れ、何とも激しいプレイをしたり歌ったりと目立った事をしてセレブの仲間入りをした有名女性DJもいます。
奇抜な雰囲気が現在でも人気となっており、そういったファッションシーンでの活躍を目指す女性達の中では、憧れともなっているのです。
しかし、それはファッションとしての魅力であり、本質的な音楽としての魅力は薄いかもしれません。
結果的に、メインストリームでもある男性の後窯的な雰囲気となってしまっており、音楽としての要素で人気があるという事は、お世辞にも言えないのです。
パーティーの派手さだったり、その人柄だったり、ファッションだったり…。
つまり、その人のDJを聞く事、見る事がオーディエンスやパーティーの参加者のステータスとなるだけなのです。
それって、少し寂しい気持ちもします。
しかし、テクノミュージシャンでありDJを兼用している女性達は、少し違ってきます。
勿論、ビジュアルなども女性ならではにアピールはしていますが、音楽が良くなければ生き残れない世界で勝ち抜いているので、本物なのです。
ちょっと、ちやほやされるから、好きだから…と、言う事では無く、名ばかりミュージシャンでは無い本物の風格とプレイで引っ張りだこなのです。
実際、Magdaや、Ellen Allienなどは良い例であり、ビッグフェスティバルでも堂々のプレイを披露しています。
国内であれば、DJ Mayuriが知られていますが、彼女もシンプルなテクノでありメタモルフォーを主催するという、ガチガチのテクノアーティストです。
こういった、実力で生き残りっている女性DJは、もう別に女性というレッテルを貼って紹介するのも失礼なのかもしれません。
やはり、なんだかんだで男性が多いテクノDJの世界ですが、もっとガチンコな女性が増えてくれると、シーンも俄然盛り上がって行くような気がしています。