11月16日(日)、六本木・森美術館で“参加するアート”を開催。  ピカソ「ゲルニカ」を砂絵で描いたリー・ミンウェイ「砂のゲルニカ」の上を、 あなたも歩いてみませんか?

台湾出身・ニューヨーク在住のリー・ミンウェイは、様々な観客参加型の作品やプロジェクトを展開し、国際的に活躍しているアーティストです。

そして、森美術館で現在開催中の展覧会「リー・ミンウェイとその関係展:参加するアート―見る、話す、贈る、書く、食べる、そして世界とつながる」の一環として、出展作品のひとつ「砂のゲルニカ」の巨大な砂絵の上を観客が歩く1日限りの画期的なパフォーマンスを11月16日(日)正午より開催します。

 

 

「砂のゲルニカ」には、3つの段階があります。

最初の段階は展覧会開幕から11月16日(日)の正午まで、一部の未完成部分を残してリーが描いた大きな砂絵の「ゲルニカ」。そして2番目の段階が、同日正午から始まる観客参加型ライブパフォーマンスです。

「砂のゲルニカ」の上を、皆さんがひとりずつ裸足でゆっくりと歩きます。

そして観客たちが残した足跡によって、しだいに砂絵のイメージが消失していく一方で、リーは砂絵の未完成の部分の仕上げを行っていきます。

破壊と創造が同時に起こる、この画期的なパフォーマンスは日没まで続きます。

そして3つ目の段階は、日没後、リーとスタッフがすべての砂を中央にかき集めることで訪れます。

スペイン内戦時に戦禍の中で一夜にして失われた街を描いたピカソの大作「ゲルニカ」、リーはこの作品を捉え直し、砂絵という別の方法でつくり消し去ることで、喪失と再生が繰り返される世界の非永続性を表現しています。

今週日曜日は、是非皆さんもその“足”で参加し、体感してみてください。

URL : http://www.mori.art.museum/jp/index.html

また、「砂のゲルニカ」の他にも、リー・ミンウェイによる様々な観客参加型の作品を公開中です。以下はその一例です。

1.「ひろがる花園」
会場内の花壇を彩るガーベラの花。あなたは、その一輪を持ち帰ることができます。ただし、来た時と違う帰り道を通り、見知らぬ人にその花を贈りものとして渡してください。見知らぬ人との予期せぬ出会いは、森美術館を出発点として街中に花園をひろげてゆくことでしょう。

2.「プロジェクト・手紙をつづる」
リラックスした空間の中で、あなたが大切な人に言えなかった感謝や謝罪の言葉を手紙に書いてください。そして封をして宛先を書けば投函され、開封状態のままであればアートとして他の観客にも公開されます。他人の手紙を読み、自分でも書く。そんな親密さを共有することによって生まれる温かな繋がりを、体験してみてください。

3.「布の追想」
一般の皆さんから募集した想い出の衣類や布製品と、それにまつわるエピソードを公開。それらは同じデザインの大小の桐箱に納められて、会場内に配置されています。紐を解き、箱の蓋を静かに開けて、蓋の裏に書かれたエピソードとともにおさめられた想い出の品を共有してみてください。心の琴線に触れる何かがあなた自身の懐かしい想い出をも蘇らせてくれるかもしれません。

4.「プロジェクト・繕(つくろ)う」
あなたが持ってきた衣類や布を、アーティストやホスト(ボランティア)が繕うプロジェクトです。ホストとコミュニケーションを交わしながら繕われた衣類は、ひとつひとつ、壁面に取り付けられたコーンの糸と繋げられ、よりカラフルな空間に進化していきます。

5.「プロジェクト・ともに食す」
展覧会場に設けられた、2人用の小さな食卓。ここは抽選で選ばれた一般の方と、アーティスト本人またはホストが一対一で食事をする場。食事というごく日常的な行為を通じて、見知らぬ2人が対話をし、関係性を築いていきます。今も参加者募集中です、是非ご応募ください。

6.「ソニック・ブロッサム」
展覧会場で作品を見ている最中、あなたは「歌の贈り物はいかがですか?」と声をかけられる時があるかもしれません。それは作品のひとつ、「ソニック・ブロッサム」です。リーが母親を看病していた際、シューベルトの歌曲によって気持ちが元気づけられたことに着想を得て発案された作品です。声をかけられた幸運なひとりのためだけに、歌のプレゼントが始まります。このパフォーマンスは、時間が決まっていません。もし見かけたら、声をかけられたら、是非その美しい歌声に耳を傾けてみてください。

その他にも様々な参加型アートがあります。展覧会はまるで生きているかのように、毎日変わり続けていきます。是非その目で、手で、足で、肌で、体験し、参加してください。

また、本展はリー・ミンウェイの個展ですが、同時に、彼の制作活動において大変重要なキーワードである「関係性」や「つながり」を再考するテーマ展です。リーの実践の背景にある歴史的、社会的、文化的な文脈を読み解く試みとして、白隠、鈴木大拙、ジョン・ケージ、イヴ・クライン、李禹煥、アラン・カプロー、リクリット・ティラヴァニ、小沢剛、田中功起など他のアーティストの作品や歴史的な作品も参照作品として展示しています。あわせてお楽しみください。

【リー・ミンウェイ プロフィール】
1964年、台中(台湾)生まれ。現在ニューヨークを拠点に活動。1997年、イェール大学大学院美術学部にて修士号取得(彫刻専攻)。見知らぬ他人同士がそれぞれ信頼、親密さ、自己認識などの意味を探ることを目的とした参加型のインスタレーションと、作家と観客が一対一で食事、睡眠、会話などの行為を共にするというイベント的な作品の両方で知られる。これらのプロジェクトは人間の日々の交流に基づき、結果に制約はなく参加者によっても形が変わる。同様、展示期間中に、インスタレーション作品も変貌し続ける。
個展にホイットニー美術館(1998年)、ニューヨーク近代美術館(2003年)、ロサンゼルス・カウンティ美術館(LACMA)(2004年)など。国際展にヴェネチア・ビエンナーレ(2003年)、リヨン・ビエンナーレ(2009年)、アジア・パシフィック・トリエンナーレ(1999年)など多数。

 

 

【リー・ミンウェイとその関係展:参加するアート―見る、話す、贈る、書く、食べる、そして世界とつながる】

会期    : 2014年9月20日(土)-2015年1月4日(日)
会場    : 森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
URL     : http://www.mori.art.museum/jp/index.html
開館時間  : 10:00-22:00(火曜日のみ17:00まで)
※ただし、12月23日(火)は22:00まで
※入館は閉館時間の30分前まで
入館料(税込): 一般1,500円、学生(高校・大学生)1,000円、
子供(4歳-中学生)500円 *表示料金に消費税込
※上記の入館料で同時開催の
「MAMプロジェクト022:ヤコブ・キルケゴール」展、
展望台 東京シティビューにも入館いただけます。
※スカイデッキへは別途料金がかかります。

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