「オールマイティ」

人が何かを極めたいと思ったら、その目標に向かって脇目も振らず、がむしゃらに走っていくことは正しいと思いますか?

確かに、ことわざには“二兎追うものは一兎をも得ず”などというものもあり、頑固に一つのことに集中することが大切ですよね。

しかし、頭でっかちになってしまい、余裕というか行動に色気が出なくなる、とも言われます。

なかなか難しい所ですが、日本人の画家にこんな方がいたので紹介します。

以前、田能村直入という中国山水画などを中心に描く文人画家がいました。

1814年の生まれでもう200年も前の人間です。

さぞ、真面目に絵画に取り組んでいたのだろう、と思いきや、かなりのオールマイティな方で漢詩や茶道、儒学に香道、さらには剣術と槍術まで身につけていたというのだから驚きです。

とにかく当時の方々というのは勤勉です。

自らの芸術を極めるために、師の教えを受け、全てをものにしてしまうのですから、その心意気や半端ではありません。

肝心の絵画の方はと言うと、これはまたかなりの秀作揃いで数々の人間を唸らします。

自ら設立する画塾には300人を越える門下、煎茶席を設けて百幅の肖像を描いて配る企画には1200人が集まる盛況振りだったそうです。

これも、田能村直入という人間から滲みでる人を惹き付ける魅力だったのでしょう。

器用貧乏、などという言葉がありますが、そんなネガティブな結果は存在せず、全ては一つに繋がっていると思いませんか。

もし、自分がそんな言われをされていたら“今に見ていろ”とぐらいに思っていて良いのではないでしょうか。

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