「なんとか主義」とか「なんとか派」とかってなんなの!? 2/4

“今回も引き続き、美術史のジャンルについて紹介していきます。前回は原始時代から始まり、宗教芸術に関する分野までの流れをお話しました。その先は、技法や表現にそれぞれ明確な違いがでてくるのがポイント。好みのものが見つかれば幸いです。

ロマン主義=これまで軽視されがちだった「個人」に目を向けたもの。宗教の制限を超え、自我の欲求や個人的な感情を表現。憂鬱や苦悩といったネガティブなものも題材として好まれました。そのムーブメントは美術にとどまらず、音楽や文学でも新しい一面をのぞかせました。
代表作はドラクロワの『民衆を率いる自由の女神』

写実主義=現実世界をありのまま描き出そうとする作品群。宗教芸術からロマン主義まで、空想や誇張の表現に注力していた作風から一転したことに注目。芸術を宗教やイマジネーションに頼らない、客観的でリアルな表現によって進化させた。
代表作はミレーの『落穂拾い』

ジャポニスム=ヨーロッパにおいて日本独自の作風からインスパイアを得た時期。浮世絵や着物などがモチーフに多用された。写実主義を経て日常や現実を描き出していたことと、開国後の日本から珍しい工芸品が欧州にわたったことが原因と見られている。
代表作はゴッホによる歌川広重の模写

印象派=写実主義からジャポニスムにより、多彩な表現力を身に付けた西欧美術。見たものを現実に根ざしつつ、象徴的なイメージを強く描くという方法に到達した。細部の再現度よりも、対象がより美しく見える色彩やフォルムにアレンジすることを重視。いっそう絵画の表現力を向上させた。
代表作はクロード・モネの『印象・日の出』

象徴主義=目に見えないもの、特に夢や神父性といった世界観を表現しようと試みた動き。主観によって強調された画という意味で印象派とルーツは近いものの、人の内面や精神世界といった抽象的なモチーフを採用しだしたことが特徴。写実主義や印象派の反動として生まれた。
代表作はギュスターブ・モローの『刺青のサロメ』

アール・ヌーヴォー=「新しい芸術」を意味する世界的な運動。花や植物、曲線を装飾的に描いたもの。家具や建築、工芸品をはじめ、グラフィックアートなどにも多く利用されており、美術品という枠を越えた広がりを持たせたことが大きな功績として挙げられる。
代表作はアルフォンス・ミュシャの『ジスモンダ』”

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