画ってどう見ればいいの!? 1/2

1. 色、モチーフ、アイコンについて
この回からは、いよいよ作品のみかたについて少し具体的な話をしていきます。原則として、自分が好きようにみるという気持ちを忘れてはいけません。しかし、ちょっとしてコツをつかんでおくだけで新しい発見があったり、別の解釈を楽しめたりという効果があることも事実。簡単な予備知識とともに、頭の片隅に入れてみてください。

色は大きく分けると「暖色」、「寒色」、「中性色」があります。赤系の暖色は明るく活発でにぎやかな印象があり、青系の寒色はクールでスマートな印象を与えます。エネルギッシュな黄色、落ち着きのある緑、神秘的な紫といった中性色と呼ばれるものも、それぞれ個性的な雰囲気を演出します。白、黒、グレーといった色も効果的に配置することで、シンプルながら表現の幅が広がることでしょう。また、宗教画(特にキリスト教)は赤が愛や太陽、青が純潔や神といった特殊なニュアンスを込められていることもあります。また、興味深いのは色に対して持たれるイメージが国や民族で大きくことなること。例えば、日本で高貴な色とされるのは紫ですが、中国では黄色とされています。しかしその黄色も宗教画においては裏切りの象徴としてマイナスイメージだといわれているのです。そのあたりを深く追求してみると日常でもさまざまな色について考察することができそうですね。

宗教画(キリスト教絵画)における主なモチーフはおおよそパターンが決まっています。代表的なものはマリアがイエスを身ごもったことを知らされる「受胎告知」、神とキリストと精霊の関係性を表す「三位一体」、キリストの「洗礼」や「奇跡」、「磔(はりつけ)」などなど。どれもキリストの一生をめぐるものを中心に、キリスト教にとってとても重要な意味を持つシーンやキーワードとして認識されています。西洋の宗教画をみるときには、キリスト教や聖書の知識があるとたいへんわかりやすいでしょう。

描かれたアイコンはそれぞれの時代やジャンルによって異なるので、宗教画において代表的なものを挙げておきます。
百合は「純潔」、天秤は「善悪の裁き」、鏡は「真実や虚栄」、ろうそくは「はかなさ」犬は「忠誠」、猫は「遊び」、鳥は「かしこさ」、蝶は「人の生死」、オリーブは「平和のシンボル」、バラは「美の女神や聖母」、熟れた果物は「加齢」など、さまざまです。

以上のように、画をみる前に知っておくと良い情報はたくさんあります。どんなシーンを、どんな色を使って、どんなアイコンで表現しているのかというのを自分なりに考えてみるのも立派な楽しみ方のひとつです。

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