カテゴリー:藍沢 聖架
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フランツ・フォン・シュトゥック ~私の恩師~
[caption id="attachment_20924" align="alignnone" width="720"] The Museum Villa Stuck in Munich ©Wikipedia[/cap…詳細を見る -
マックス・エルンスト ~幼き日の記憶~
[caption id="attachment_20928" align="aligncenter" width="451"] マックス・エルンスト©Wikipedia[/caption] &n…詳細を見る -
ジョアン・ミロ 29億円の絵を描いた貧乏青年
「うすのろ」「インテリ」「稀にみる不器用者」。 こんな渾名を付けられて笑われ、苛められた少年がいた。 学校では友達が出来ず、毎日の辛い現実から逃げるように描くこと没頭した。 少年は夢を見た。 そして夢…詳細を見る -
ピエール=アルベール・マルケ ~10秒の先に~
もう何年も前の話だ。 その冬初めて雪が降った日に、私は新しい革靴で美術館を訪れた。 普段ならば展覧会には慣れた靴かスニーカーを選んで出かけるが、別の用事がありブラックスーツを着ていた。 ゆっくり歩いては立ち…詳細を見る -
アリスティド・マイヨール ~触れたい背中~
世界三大○○というと大抵は2つまですぐに言えて、あと1つがなかなか思い出せない。 例えば料理なら、中華料理、フランス料理、そしてあと一つ。 正解はトルコ料理だ。 宗教なら、キリスト教に仏教、ワンテンポおいて…詳細を見る -
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー ~光を愛した画家の影~
隠蔽、秘密、逃げ口上がお好みのターナー 「隠蔽、秘密、逃げ口上がお好みのターナー」とは、過去の展覧会カタログに美術史家が綴った言葉だ。 英国を代表する画家に対して、随分と手厳しい評価をするものだと驚かされた。 …詳細を見る -
ギュスターヴ・カイユボット ~遺書に描かれた未来図~
遺言状を書こうと思った。 難しく考える事はない。 自筆で全文を記し、名前と日付を書いて押印するだけで良いのだ。 私には遺せる財産などないが、お気に入りのCDと大量の画集の行方ぐらいは自分で決めたい。 …詳細を見る -
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー ~光を愛した画家の影~
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー ~光を愛した画家の影~ 隠蔽、秘密、逃げ口上がお好みのターナー 「隠蔽、秘密、逃げ口上がお好みのターナー」とは、過去の展覧会カタログに美術史家が綴った言…詳細を見る -
ギュスターヴ・カイユボット ~遺書に描かれた未来図
遺言状を書こうと思った。 難しく考える事はない。 自筆で全文を記し、名前と日付を書いて押印するだけで良いのだ。 私には遺せる財産などないが、お気に入りのCDと大量の画集の行方ぐらいは自分で決めたい。 それは大切な…詳細を見る -
ピエール・ボナール ~浴室で裸の女と~
何十年も交際した相手の名前を知らない。 そんなことがありえるだろうか。 長年付き合って結婚を決めた恋人が、今までずっと偽名を使っていたと知った瞬間の気分を想像してみて欲しい。 画家ボナールはまさにそうだっ…詳細を見る -
エドガー・ドガ ~甘い香りと踊り子と美しい人~
誰もいない籠の中は、甘く女性的な残り香で満ちていた。 鼻孔の奥で微かな刺激を感じるのはエタノールだろう。 エレベーターの扉が閉まる瞬間、慌てて大きく呼吸をして息を止めた。 腕時計は午後11時48分23秒を指…詳細を見る -
ジョルジュ・ルオー ~ピエロの笑顔~
ピエロとクラウンの違いって、なんだろう? ラウンは道化師のことであり、ピエロはその中に含まれる1つのジャンルみたいなものだ。 ピエロの笑いは自虐的で、嘲笑され涙を流しているのが外見的特徴だという。 そう、彼…詳細を見る -
サー・ジョン・エヴァレット・ミレイ ~ホレーショを目指して~
「惨めなタコめ」 突然、頭に浮かびリフレインする言葉がある。 繰り返し思い出されて、いつまでも頭から離れない。 ここ数日、誰かに言い放ってみたいという衝動に駆られている。 この言葉は、アメリカの人気ド…詳細を見る -
ルネ・マグリット ~アンバランスの調和~
果てしない物語。ページをめくると大冒険が始まった。 小学校低学年の頃、毎週1回『図書』という授業があった。 それは図書室で各自が好きな本を選んで静かに読むもので、たまに感想文を書かされる以外は自由時間と変わりな…詳細を見る -
エゴン・シーレ ~裸のその先~
赤ん坊は駅舎で産声を上げた。 祖父も父親も叔父も鉄道会社に勤務していた。 父が駅長として働く駅舎の一部が住居となっており、家族はそこに住んでいた。父と母と姉二人がいて、4年後に妹も生まれた。 この平和そうな…詳細を見る -
ウジェーヌ・アンリ・ポール・ゴーギャン ~消えない疑惑~
ゴッホとゴーギャンはセットのように語られる。 わずか2ヶ月、アルルで共同生活を送っただけだと言うのに不思議なものだ。 かけがいのない親友というわけでもなく、信念で繋がった同志のような深い絆もなかった。 ほん…詳細を見る -
テオドール・ジェリコー ~美の真相~
男たちが大海原を漂流してから10日以上が経過していた。 頭に浮かぶのは両親の顔でも妻の事でもなく、港町の酒場で皿に残したピクルスとフライドポテトだった。 ピクルスの汁で湿ったポテトを皿の端に寄せ、残りのポテトとソ…詳細を見る -
クロード・モネ ~一夫多妻のスネカジリ~
カットした髪が鼻先に付いて、痒い。 鏡に映った自分は、銀色のテルテル坊主のような姿で前髪を梳かされている。とても痒い。 ケープの中から手を出して掻きたい衝動に駆られるが、あと少しの辛抱だ。 アシスタント…詳細を見る -
ジョルジュ=ピエール・スーラ ~秘密の遺伝子~
「幽霊屋敷?」 自らが驚くほど間の抜けた声に、女は慌てて口元に右手を当てた。一流ホテルには不似合いな軽装で訪れた上、大きな声まで出してしまっては品位を疑われる。女は髪を掻き上げる仕草と共に周囲をそっと見回したが、幸い他に…詳細を見る -
フィンセント・ファン・ゴッホ ~誰が画家を殺したのか~2
フィンセント・ファン・ゴッホは、1853年3月30日オランダのズンデルトに生まれた。祖父や画商の伯父と同じフィンセントと名付けられた。死産の兄を除けば6人兄弟の長男で、2人の弟と3人の妹がいる。その中でも通称テオと呼ばれ…詳細を見る