カテゴリー:Zief Spielzeug Kasten
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アバンゲールとアプレゲールの絵画
戦前と戦後の2つの時代、パリを描いた日本人画家”戦後世代の横顔”が目黒美術館で催された。 展示は2部構成になっており、戦前期の1部は”フジタのいる街角”の副題で、藤田嗣治の水彩、版画、絵手紙、陶芸な…詳細を見る -
春匂い立つ、道真と光琳の梅の香
散歩しているとどこからともなく梅の芳しい香りが薫ってくる、甘酸っぱい香りは春の合図だ。 と思った矢先、梅林で有名な庭園には枝に僅かしか残ってなく、地面に盛りを終えた花びらが散っていた。 こ…詳細を見る -
生活デザインを極めるパーマカルチャーの行方
パーマカルチャー……聞いたことあるだろうか。久しぶりにネットで関連記事を検索すると、パーマカルチャーのリンクの多さに驚き、新しい生活様式を渇望する人々の多いことにあらためて痛感した。 Perma…詳細を見る -
アートは故郷を救うのか……福島を離れた友へ
東日本震災が4年目を迎えようとしている、町の中心部は瓦礫や崩れた家が片付けられ道路も整備された。だがいまだ町の復興は依然として進んでいるようには思えない。波に呑み込まれてしまった家々……木くずと泥にまみれた土地だけが残り…詳細を見る -
自転車シェアリングで、摩天楼を疾駆する
ニュースで自転車シェアリングを取り上げていた、sharing……共有する、または分け合うとかの意味になる。 近年やたらこのシェアリングと言う言葉を耳にする、家事のシェアリングに始まり、オフィスシェアリング、カーシェアリ…詳細を見る -
信仰が育んだシェーカーボックスと曲げわっぱ
弁当箱のような形状、その形は曲げわっぱによく似ていた。 横長に延びた曲線のフォルムを際だたせるためにスワローテイル(燕の尾)を象り、それを純銅のリベットでかしめてある、その造形物と何十年かぶりに住まい近くのアンティーク…詳細を見る -
実験映画の葛井欣士郎が、蜷川幸雄と会った日
蜷川幸雄氏率いる、平均年齢75歳の高齢者演劇集団”さいたまゴールドシアター”がNHKBSでパリ公演に挑むまでの3ヶ月間をドキュメントした番組があった。 タイトルは”喝采~蜷川幸雄と老年俳優たち”、老いと戦う老俳優たちが…詳細を見る -
スノッブな苦い水……カカオ
チョコレートに目がない、常時仕事机の抽斗の中に板チョコあるいはフィンガーチョコレートの何れかが入っている。 長いこと机に向かって作業をしていると、つい甘いものが欲しくなる。 ケーキや和菓子の類ではない、カカオの芳…詳細を見る -
リシャール・ガリアーノの蛇腹から、流るる生命(いのち)の萌芽
ヴィヴァルディの四季、それはアペリティフに過ぎなかった。 このホールでコンサートを聴くのはこれで3度目、1度目はヴァイオリニストのジョセフ・リン、バッハの演奏会、併せてガラスCD(究極の音源、永久保存媒体)の紹介もあっ…詳細を見る -
雪のホライゾン、マルク・リブーと遭遇す
アラブ諸国で起きた惨劇後、あらゆるメディアで報道写真家、あるいは映像ドキュメンタリストたちに関心が集まっている。 その先陣を切ったのが”ちょっとピンボケ”で名を馳せたロバート・キャパ(本名はフリードマン・エンドレ・エル…詳細を見る -
ATG雑感後始末記vol.3—日本ヌーヴェルヴァーグの予兆
今、ヌーヴェルヴァーグの旗手、ジャン=リュック・ゴダールの映画”さらば、愛の言葉よ(1/31~)”が封を切った。 3Dを駆使した映画と言われているが、そんなことはどうでもよくゴダールの実験性はどんな発展を遂げているのか…詳細を見る -
フィルムコミッションで透視する、ふるさと
フィルムコミッション、聞いたことあるだろうか。 この数年、フィルムコミッションの活躍は目覚ましいものがある。 映画やテレビなどの撮影場所誘致や撮影支援をする団体で、その殆どは県や市などの自治体などが仲立ちとなり、…詳細を見る -
アシモトから覗く靴下
足元を見る、という諺がある。 相手の弱点を見てつけ込むの意、なんとも背筋が寒くなりそうな響きを持つ言葉だろうか。 その足元とは、ずばり靴を指す言葉で、靴いかんによって人格さえも否定されかねない辛辣な言い回しといえ…詳細を見る -
ペーパー スカラプチャー@銀座
その画廊はディープな場所にあった。 葉書の地図をたよりに画廊へ向かうのだが、一向に辿り着けない。 狐につままれたような思いでなんどもその周辺をグルグル回った、葉書に記された青テントを手がかりに入り組んだ路地という…詳細を見る -
ナイーフから忍び寄る深部の世界をのぞき見た
その絵のタッチはどことなくシーレのような雰囲気を醸し出していた、たぶん線描がそんな印象を持たせたのか知れない。 但しシーレは鬱屈した色彩に対し、難波田史男の絵は明るい、でもなにか明るさだけでもなさそうな気配がじりじりと…詳細を見る -
全てのものに、完全な美を求める男
食や飲み物に関するCMに時折顔を出すその男、その顔つきは温和というよりも傲岸不遜を由とする表情に思える。 自信たっぷりの様相、凡人など近づくものなら一喝して蹴散らす、それくらいその男からは独特の厳めしい匂いが漂っていた…詳細を見る -
アートを挑発し愛欲に興じた男、フランシス・ベーコン
人生の終わりを人はどのように迎えたいか、この数年このようなテーマがメディアでよく取り上げられるようになった。 それと同時に知人や親戚から届く訃報の知らせもここ数年少しずつ増えてきている、そのとき初めて味わう無常感はずし…詳細を見る -
偏愛に寄生した怪人、種村季弘(すえひろ)
知性の旗手、異端者、奇人、希代の美術評論家、詐欺師、怪人、雑学王、博覧強記……どの言葉を以てしてもぴったり来る言葉が見つからない。 あらゆる面相を持つドイツ文学者”種村季弘の眼 迷宮の美術家たち”展が幕を閉じた。 …詳細を見る